カウンセリングで心がけていること

美容医療に於いては診察のことをカウンセリングという様で,数年前美容クリニックに入職した当初は若干の違和感を持っていましたが,最近漸く慣れてきました.美容クリニックは医療機関であり,医師が患者の訴えを聴いて治療を提案するのだから「診察」でよいと個人的には思います.もしかしたら医師以外がこれを行っているクリニックがあって,その場合は診察という言葉を使えないから言換えをしていて,それが一般化したのかもしれません.

アクシスクリニックでは医師がカウンセリングを行っています.「カウンセリング」といってもその本質は「診察」ですので,そう呼ぶにふさわしいカウンセリングを心がけています.

すなわち,〈症状や気になることを聞いて,それに応じた治療を提案すること〉です.

当り前と思われるかもしれませんが,患者側が治療法を選ぶ美容医療に於いては,時折難しいことがあります.症状と希望される治療がマッチしている場合には良いのですが,希望される治療が適切でない場合が時たまあるからです.

出来るだけ希望に添う様にしますが,より良い選択肢があると思えばそれを提案し,どうするか選んで頂く様にしています.そして,最初の希望と異なる治療を提案する場合には,その理由の説明や,治療法どうしの比較も出来るだけ分り易く行っています.

例えば埋没法二重を希望して来院された方が,たるみが多く埋没法では綺麗な仕上りにならなそうな場合,たるみ取り手術を勧めます.ダウンタイムが取れないなどの事情があれば埋没法でなんとかせざるを得ませんが,その限界については入念に説明します.

或はニキビを気にしてケミカルピーリングを希望される方には,治療歴がなければ原則としてまずは外用薬を提案しています.その方が安価であるし,ガイドラインでの推奨度も高いからです.

特定の施術を強く希望していて,「ほかの方法の提案とかいらないから早く施術をしてくれれば良いのに」と思っている様な方にとってはいささか鬱陶しいかもしれませんが,当り前のことをきちんと行っていきたいと思っています.

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